学校のパソコンが増えると成績が下がる? マジかよ!
生徒1人あたりのパソコン台数が多い学校ほど、生徒の成績が低下する。学校のICT(情報通信技術)化に多額の投資をおこなっても、学力に顕著な改善は見られない――経済協力開発機構(OECD)は2015年9月15日、そんな調査結果を公表した。
15歳の生徒を対象に、OECDが実施している「PISA」と呼ばれる読解力、数学リテラシー、科学リテラシーの国際的な学習到達度に関する調査結果を分析してわかったという。
2003年から2012年までに調査に参加した65か国の成績と、その間の学校内での生徒1人あたりのパソコン台数の関係を比較したところ、ニュージーランドやオーストラリア、チェコなど台数が増加した国では成績が低下し、それほど充実していないトルコやメキシコでは成績が向上していた。日本の台数は中間で、成績はやや上昇していた。文部科学省の「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」によると、公立の小中高各校でのパソコン1台あたりの利用人数は約6人。
適度に学校でパソコンを使用する機会がある国の生徒は、ほとんどパソコンを使用していない国の生徒よりも、わずかに学習成果が良好である傾向があるものの、頻繁にパソコンを使用している場合はむしろ悪化しているという。
0コメント